ひめゆりの塔

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レンタカーで客先と現場を往来するうち帰りのフライト時間が近づく。せっかく沖縄まで来てるのだから何か一つでも観光をと思うものの、帰社してから一仕事あり、のんびりするわけにもゆかぬ。で、沖縄へ来てここを素通りするわけにもゆくまいと、空港から比較的近い「ひめゆりの塔」へと参拝。

塔と言うより碑、の足下には生き地獄の現場となった塹壕が大きく口を開ける。献花を手向け手を合わせながら、ついでの寄り道で来るところではないなと反省。平日と言うのに大変な数の参拝客。居合わせたツアーガイドの解説に早くも胸が詰まってくる。

隣接する平和祈念資料館も駆け足で見学。1945年春の中部への米軍上陸から運命の6月18日まで。10代のうら若き乙女たちが献身的に働きながらも、徐々に島南部へ追い詰められ命を落としてゆく。生存者が語る壕の中の地獄絵図が物凄くて、思わず耳を塞ぎたくなる…。

数年前訪れた知覧の特攻基地より、戦争指導者を責め詰る調子はやや強いが、国家に命を弄ばれた無名の若者の怨嗟が凝縮しているのは同じだ。決して「英霊」として祠られたくはなかったと思う。うるうるしながら再び合掌。

知覧、恐山、ひめゆりと、誰か連れて帰ってきそうな聖地への見学が多い私。付いて来なくていいですよー。
by cegero116 | 2009-04-25 11:31 | 旅の手帖 | Comments(0)