追悼・秀行さん

新聞で藤沢秀行名誉棋聖の逝去を知る。享年83歳、もっと高齢なような気がしてた。私が20歳過ぎて碁に出会ったその時から神の領域の方。初めから老大家なのだな。ヨーダだな。癌と戦ってきたイメージも強いが、闘病26年と言うのも凄い。

追悼・秀行さん_e0001663_11191661.jpg当時、林・大竹・石田・武宮・加藤ら群雄のタイトル争いからは一段高みに居て、碁界全体を睥睨していた印象。その後も小林・趙が鎬を削った時代を経て現在に至るまで、きっと秀行さんが世界一強いに違いないと確信していた。もとより碁の芸、なんてものが私に解るはずもないが、伝え聞くエピソード、折々の解説・発言、解らんなりに並べた棋譜、なによりその破天荒な生き様に心酔していたのだ。

とんでもない大酒呑みにして博打打ち。無頼派かつ人格者?・・・競輪で何億すったか解らん御仁の書は、個展が催される程の芸。本業の碁でさえも、考えすぎて次の次の手を打ってしまい即座に投了した逸話がある。碁界ではいわゆる「ポカ」のことを「シュウコウさん」と呼ぶならわしで、我々のザル・・・ザルどころではない下水の格子蓋のような碁でも「うわっ!シュウコウさんやってしもた!」と叫んでた・・・畏れ多いことよ。

なにか個人的追善供養をしようと考えつつ・・・合掌。
by cegero116 | 2009-05-09 11:19 | My favolite things | Comments(0)