テロリズムの罠
肩書は「作家/起訴休職外務事務官」、佐藤優氏の新書。右巻・左巻同時刊行で、最悪の2008年を斬っている。「上下巻」でも「前後編」でもなく、「左右」であるのが目新しい・・・が、ただどっちから読んでもいいってだけ。翼には関係なかった。
だいぶ前に読んだ右巻「忍び寄るファシズムの魅力」、内容を忘れてしまっているが、オバマ新大統領の危うさ、いかがわしさに言及は新鮮・・・結局ロシア・グルジア戦争の舞台裏推理から外交官時代の裏話~インテリジェンスの重要性を説く。ちょっと色褪せたかな。
左巻はつい先程読了。こちらは国内篇で、はびこる新自由主義が如何にして国家の弱体化とファシズムを招くかの論点。多分、こっちを後に書いているな。中盤は「蟹工船」と「海に生くる人々」の引用が延々続き、結局鈴木宗男・佐藤優疑惑での官僚・司法との闘いの記録・・・やはり、ちょっと色褪せている。
筆者自認するとおり、まさに官僚の中の官僚なのだと思う。体を張って国家に尽くし、必要とあれば国策操作も国家暴力も肯ずる。がゆえに、一人前に官僚の責任を果たしていない現実の官僚に苛立っているが、所謂インテリジェンスの中核から遠ざけられ、マスコミ情報を深読みするしかできない・・・ことにも苛立っている様が読み取れる。
ちょっとこの才能の行き先が見えなくなったな。政治向き、では絶対無いと思うしコメンテーターに堕したらもうおしまいだし、ね。
だいぶ前に読んだ右巻「忍び寄るファシズムの魅力」、内容を忘れてしまっているが、オバマ新大統領の危うさ、いかがわしさに言及は新鮮・・・結局ロシア・グルジア戦争の舞台裏推理から外交官時代の裏話~インテリジェンスの重要性を説く。ちょっと色褪せたかな。
左巻はつい先程読了。こちらは国内篇で、はびこる新自由主義が如何にして国家の弱体化とファシズムを招くかの論点。多分、こっちを後に書いているな。中盤は「蟹工船」と「海に生くる人々」の引用が延々続き、結局鈴木宗男・佐藤優疑惑での官僚・司法との闘いの記録・・・やはり、ちょっと色褪せている。
筆者自認するとおり、まさに官僚の中の官僚なのだと思う。体を張って国家に尽くし、必要とあれば国策操作も国家暴力も肯ずる。がゆえに、一人前に官僚の責任を果たしていない現実の官僚に苛立っているが、所謂インテリジェンスの中核から遠ざけられ、マスコミ情報を深読みするしかできない・・・ことにも苛立っている様が読み取れる。
ちょっとこの才能の行き先が見えなくなったな。政治向き、では絶対無いと思うしコメンテーターに堕したらもうおしまいだし、ね。
by cegero116
| 2009-06-10 09:21
| 本の虫
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