利休にたずねよ

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直木賞受賞作「利休にたずねよ」、著者の名もよく知らないが分厚くて読みごたえありそうだったのでピックアップ…面白すぎる!ここしばらくでは最大のヒットであった。

宮部みゆきさんが巻末解説書いている。歴史ミステリーと言う意味では共通するものがあるかもしれないが、それは読み終えてからの感想。真ん中くらいまで読んできても、これがミステリー=謎解きモノとは気付かなかった。茶会の所作や道具の詳らかな解説、秀吉、信長はじめ実在の歴史上の人物像の描写、なにより茶室草庵や作庭の解説はかなり専門的で美味しいったらありゃしない。待庵建設のエピソード読みながら、大東建託のテレビCM思い出してた私は専門家ではないな。

利休切腹の日から順に月日をさかのぼり、19歳の千与四郎が体験した驚愕すべき事件のクライマックスへ導き、切腹後の有様を妻宗恩の目から描くラストとなる。時系列で語ったとしたら全然面白くなかっただろうから、やはりミステリーなのだろう。…ネタバレすれすれ。

それにしても千利休の本を買って、こんなに濡れ場がたくさんあるとは思わなかった。やはり直木賞なのだ。
by cegero116 | 2011-02-14 12:27 | 本の虫 | Comments(0)