吉本隆明氏逝く

e0001663_23221398.jpg懐かしい、と言うほど過去の人ではなく、また言えるほど勉強してたわけでもない巨星、吉本隆明氏の訃報が伝わる。左翼の論客と類別されるのだろうが、どっちかと言うと既製左翼の批判で名を馳せてた感じ。だからこそ私らの学生時分に教祖様だったのだな。「共同幻想論」くらいは読んだはずだが覚えてない。

小難しい哲学からみぃはぁっぽいサブカルチャー論まで、生涯を通じて幅広く論じ続けた…とあるが、近々にその名を聞いたのは「反原発」批判。科学と言うものは決して後戻りできないものであり、どんなに悲惨な事故が起きたとしても、さらにそれを乗り越える技術開発が行われるべきである、と。

反体制、反権力を一途に貫いた知の巨星の行き着くところはこれなのだな。氏が批判してやまなかった当時の既製左翼とは即ちソビエト、中共。前者は狂ったごとく人類壊滅の核開発競争に走り、後者は21世紀の今これを後追いしてる。左翼は核開発と相性がよいと見える。帝政朝鮮も然り。

科学が後戻りできないことを否定できる向きは少なかろう。原子力開発研究を権力の手で中断、抑止することも難しかろう。が、知恵と努力で少なくとも核軍縮の道は模索されてると信じる。原子力技術が一層発展して、絶対安全な核エネルギー利用もいつの日か可能になろう。ただ、ちょっと波かぶったり、飛行機や隕石突っ込んだくらいで取り返しのつかなくなる今の原発は、これを如何に廃炉にするかの研究の種にするかしか使い道はあるまい。ましてこれを動かす目的が、ちょっと安い電気代のためだけとあれば。

遂に氏の思想の片鱗も理解し得なかった非学の戯れ言、平にお許しくだされ。ご冥福をお祈りいたします。
by cegero116 | 2012-03-16 23:22 | 世情 | Comments(0)