puzzle

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琵琶湖とんぼ返りの一日。往路のお供、恩田陸さんの「puzzle」…久しぶりだ。恩田さんが、と言うより本を読むのが。気持ちにゆとりがないとたっぷり電車に乗ってても本を開く気にならないんだね…と言うほどの小説ではない。最近「蜜蜂と遠雷」で直木賞受賞された恩田さんの、ちょいと小咄♪程度の軽いもの。本離れ症候群のリハビリと思ってKIOSKで買いました。


今のスマホの設定、More投稿できないんだよなぁ…で、ここからネタバレ注意。

冒頭の掴みサイコー。廃墟の島鼎島(恐らくは軍艦島がモデル)で同時刻に同年代の男が三人死体で見つかる。一人は餓死、一人は高層ビルの屋上に転落死体で、一人は感電死。チェスタトンの如し。そして全く脈絡のない記事、フライングダッチマンとか年号光文のスクープとかお菓子のレシピとか…が五編。クイーンの如し。薄い薄い本なのにこれをどうやって回収するのか…。

島を訪れた検事と関根春くん…半分過ぎても島を歩き回るだけで謎解きの手掛かりもない…と思うのが恩田素人。本格推理の暗黙のルールなど気になさらない作者は逆転の大技であっという間に回収してしまわれる。大技、いつもながら反則ギリギリ(^^;

読後感としては…軍艦島に行ってみたくなりましたな。


by cegero116 | 2017-04-19 16:08 | 本の虫 | Comments(0)