もっと、わたしを

もっと、わたしを_e0001663_23534152.jpg矢作さんの重い小説に疲れて、いかにも軽そうなタイトルと装丁の文庫をつなぎに読む。平安寿子?・・・へいあん・ことぶきこ?結婚式場のイメージガールか。平安閣・寿の間ってか。「たいら・あすこ」さんでした。

オムニバスっぽいけど、5つの話は一応ループしている。「女の黒い本音」さらけ出し系、負け犬の遠吠え系かと思いきや、作者は私と同い年。かなり若い人を観察してないと書けないストーリーだ。マスコミ関係の人かな?

それぞれの話はそれなりに面白い。軽く、軽く、あくまで軽くスピーディに進行。一人称で、鋭く斬り込む女性の深層心理描写に比べ、男性の描き方がステレオタイプで平板なのは、異性に無理解な我が世代の特徴か。←私だけのこと?

もう一作読もうという気にはならないタイプの小説であった。
by cegero116 | 2006-12-06 23:53 | 本の虫 | Comments(0)