伍子胥

伍子胥 _e0001663_0422828.jpgいつ読んでも、誰のを読んでも面白いに決まってる春秋モノ。その中の定番中の定番呉越の抗争。この著者についてはほとんど知識なし。が、タイトルを見ただけで思わず購入。(古本屋だけど^^。)

この前読んだのは10年以上前か?記憶は定かではない。が、現代中国を量るに、この紀元前500年の出来事が、決して神話や伝説ではなく今の今にそのまま伝承されていることを実感する。著者が「なんでもあり」と評する春秋時代。今も一緒みたいだよ。人命の軽視と徹底したエゴイズム。と、とても同じ人間が吐くとは思えない「仁」と「恥」を知る文化。

著者は元新聞記者とのこと。陳舜臣氏らに比べるとエンターテイメント性が強いが、が、北方謙三氏ほどではない。「プレゼント大好き人間」、「中傷のタッグマッチ」等の軽い表現や、「会計の恥」と駄洒落るあたりがマスコミ系。膨大な登場人物を見るに、歴史を緻密に読み込んでいるに違いないのに、軽くなりすぎてる感もあり。・・・ん、でも、やっぱり面白かったのだ。
by cegero116 | 2007-04-06 22:45 | 本の虫 | Comments(0)