太陽の塔

「鴨川ホルモー」の感想書いたときに、京都のI教授がお勧めしてくれた本。著者森見登美彦氏は、私より四半世紀も年下、京大生の生態がその四半世紀なんにも変わっていない事を露わにしてくれている。

太陽の塔_e0001663_1656318.jpg学業からも恋愛からも惨めに逃亡してるくせに、軽やかに生きることができない。思い切り頭でっかちの仲間たちと、虚しい理念の研鑽を図る。「何かしらの点で彼らは根本的に間違っている。 なぜなら私が間違っているはずがないからだ。」・・・では、どこへもいけないわな。

が、その理念の行き着く先まで十分に解っていて尚、どうしようもないのも当時の自分に同じ。これを伝統というのかなぁ。登場する地名店名、全てがなつかしい・・・。けど、わしらと関係ない人が読んで面白いのかな?と訝しく思えた、ご近所私小説であった。
by cegero116 | 2007-10-21 17:05 | 本の虫 | Comments(0)