カテゴリ:芝居見物( 63 )

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本日の演劇観賞会、劇団1980公演「謎解き、河内十人斬り」…時々やってくる時代モノ、さて今回はどんな変化球なのか?と、市民会館のロビー、受付前に浴衣のお姉さんが三味線弾いて「えんやこらせ~どっこいせ~」と盛り上げてる。ミュージカルなのね(^o^)

博奕の金と寝取り寝取られの色恋沙汰から、二人組の男が10人を殺して山へ逃げ込み、大捕物の末に自殺した、との実話に基づく河内音頭の定番、に新解釈を加えたミステリー仕立てのミュージカル…って言うのかなぁ、出だしからそりゃ賑やかな河内音頭で、一同踊る踊る。

舞台は現代の河内らしい。町内会のアホのおっさん、アホの爺さん、アホの兄ちゃん、アホの姉ちゃんが、河内十人斬りには納得いかんとこがある。その謎を解いて本にしたら一儲けできるぞ、と。この辺の話を書くのにアホは欠かせません…特にお姉ちゃんは。

河内音頭そのものが大衆の下世話な話題や世の中へのおちょくりで無理矢理にでも笑わせる芸能、なのだな。とにかく笑いっぱなし。おっさん、姉ちゃんが犯人になり被害者になり入れ替わり立ち替わり当時を再現する。舞台の上で平気で着替えよるし、カツラかぶりよるしペットボトルでお茶飲んだりしてる。明治の話をエレキギターで語っとる。

これだけ凶悪な犯人が、なぜ歌では男の中の男と囃されるのか?から、戦争を始めようとするお国に対する村ぐるみの百姓一揆だった、の謎解き部分はちとしつこい。歌と踊りだけで十分見せてくれる。

しばらくぶりの☆☆☆…この劇団、また見てみたいなぁ。
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本日の演劇鑑賞会、劇団青年座の「からゆきさん」。土日のハードワークで睡眠不足でお疲れ気味、相変わらずの左モノで熟睡間違いなし…と思ってたのだが、これが意外と面白い。休憩を挟んで2時間50分の大ネタ、前半導入部でちょっとウトッとしたが、だんだん引き込まれてしまう。いつもながらの反戦劇…と言っても舞台は日露戦役前後。存命でこの戦争を知る方はもう居ないであろうから、綿々と語り継がれてきたんだろうな、からゆきさんの物語。

九州天草出身、シンガポールで女郎屋で成功し、故郷に多額の寄付をなし尊敬されている主人公のオヤジ。感謝状を受け取りに帰国したその妻に、自分も連れていってくれと懇願する少女。どんな仕事か知らない少女に、決して来るなと諭す妻、お紋。すぐ舞台はシンガポールに。次々とセットが変わり、今日の搬入は大変だったろうな…と。(←当番だったけどサボった。)

その女郎屋「26番館」を舞台に、拉致される少女、春をひさぐ女たちの日常、書生崩れの男の出現と女郎との恋。貧しく文盲の故に、戻れぬ苦海に身を置く事情が描かれる。日の丸とご真影がそのまま飾られ、オヤジがこの仕事でお国に尽くすことに誇りをもっていることが強調される。(オヤジ、熱演過ぎて所々台詞聞き取れず。女郎1、2、3も同じ(^^;)日露戦争激化で、書生さんも召集され二百三高地へ。ここいらで休憩。そんなに話は進んでいない。

後半始まると日露戦争勝ってた。戦争中、あれだけお国に貢献した26番館が、国際的面子に関わるからと手のひら返される。召集された書生崩れは、ほとんど生き残らなかった死地から隻眼義足で帰るも、女たちを含め使い捨てにされた存在…オヤジ、思い余って東郷将軍と乃木将軍に直訴。あり得ん…まあいいか。

テーマに「棄てられたら棄て返せ」とあり、国家が人を棄てる話、と言うのは解るが、ここまで見ててオヤジの妻が誰だか解らんようになる…いきなり臨終になる妻と、国も男も棄てて放浪に出る妻…ちと解りにくいぞ。国と男を準えたのだろうが、オヤジ、そんなに悪いことしてない。ノラといい桜の園といい、そこがないと芝居じゃない、ってお約束があるのかな?

東郷平八郎の衣裳と女郎たちの衣裳が歴史絵巻見てるようで興味深かった…日露戦争ともなると、もう関ヶ原の戦いと一緒で「戦争」に思えないのかもね。
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久々の雨。西日本で災害をもたらしてるほどの雨雲接近…の中、日暮里d-倉庫なる劇場へ足を運ぶ。みゆき族の重鎮…古参兵?…はじめさんの脚本、演出「Fairy Melody-私はピアノ」舞台を観賞。

そろそろ本降りになりそうな午後1時半、お願いしてご一緒して頂いた歌姫真理子さんとてくてく…「そこは劇場ですの?倉庫ですの?」と問われるような街並みの中にd-倉庫発見。倉庫だった、んでしょうね。
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仲間から「はじめちゃんの芝居、なかなかいいよ」とは聞いてたけど、ネットで看るとどうも戦争をテーマにした左向け演劇。松戸観賞会での数えきれないハズレを経験してるワタクシ、正直そんなに期待はしてなかった…ごめんね。「五目釣りか闇鍋だと思って来て下さい」と予防線張って姫様をお誘いしたくらい。

ところが…身内の贔屓目を除いても大当たり!確かに、戦争を知らない世代が右に流され、同じ轍を踏もうとしてる現代の世相に対する警鐘、がテーマでありはっきり左。ではあるが、刺さってくるテーマへの賛否は別として、観客に感動を贈るツボが見事に押さえてあって、めったにないことだが思わず涙が込み上げてきそうになる。脚本の力だね。

ここからネタバレ:冒頭は雨のシーン、狙った訳はないだろうが、今日の天気そのまま、運のいい日に来たもんだ。まだ話の筋が全く見えない時点で、数多い登場人物を一斉にご披露…あとでこのシーンを何度も思い出す。セットはシンプル、何幕もの芝居が同じ背景で語られる…シーンは暗転で変化するのだが、これがとてもスピーディー。役者さんの演技で勝負!予算足りなかった?…私はこの方が好き。

三世代にわたる登場人物と、それぞれの時代が頻繁に入れ替わる演出。少しややこしい人間関係も丁寧な台詞でしっかり伝わる。現代に生きる若者たちが歴史に興味をもって親たち、祖父母たちの日記からその生きざまを探ってゆく…

世相に倣って若者、親世代の嫌韓も登場。受験に生徒を勝ち抜かせるため家庭を顧みなくなった塾教師、同じく家庭を顧みず危険な紛争地帯(恐らくはシリア?)に飛び立つ戦場ジャーナリスト、会社に見捨てられ自殺したり鬱を発症したりのリアルタイム社会問題も取り入れ、テーマてんこ盛り。

入院し生死をさまよってる「八重おばあちゃん」が、戦争バージョンの仲良し四人組の八重ちゃん(←名札つけてるので解りやすい。)だということと、皇国のために命を捧げると大声で叫ぶ幸作お兄ちゃんが居ることで、戦死した魂が現代に蘇って若者たちに何かを伝えるのだろう、と想像はできた…とにかく説明が丁寧なので巡りの悪い私の頭でも理解が進むのだ。

四人で学校の音楽室に薫先生を訪ねて行きピアノを弾いてもらった…この記憶が同じその場所へ亡くなった4人…八重を除く3人と薫先生…を呼び寄せ、その子孫たちを呼び寄せクライマックスへ。ここでの薫先生の演技が素晴らしく、涙ポロリ。

おりしも亡くなったばかりらしき八重さんも黄泉の人に合流、再会を果たしたものたちは去ってゆくが、それぞれが華々しい戦死ではなく無念の死に方をしたことが強調される。作者の最も伝えたいところ、かな。

主演の松原夏海さん、ストーリーではそれほど主要な役回りではないものの、さすがAKB、花のある役者さんが出てると舞台が締まります。やんちゃな幸作君の役者さんは、プロレスの小川直也かと見紛う堂々の体躯…ちょっとごつすぎません(^^;…リストラされてバジャマでうろつくお父さん…はまりすぎ。戦場ジャーナリストさんも実在の○○さん生き写し。キャスティング、上手いね。

とても良かったので脚本購入…改めて読んでみる。ちょっとした文庫本一冊の読み応え。台詞の長いのは作風なんだろうけど、これに応えた役者さん天晴れ。死にかけたお婆ちゃんがなぜ春樹さんが死んだあと独り身を通さず結婚したのかを語る…など、さすがに「そこまで説明せんでも解るって(^^)」なのもありますけどね。

特攻隊要員の戦争経験者の方がアフタートークではじめさんと対談。強烈な言葉で現政権を批判される…はじめさんもたじたじ。こんなメッセージが、安全な場所で体制構築しようとしてる為政者やノリで付いてく若者に伝わることがないものか…もう伝えてくれる方は残り少ない。

#私はピアノ、で拡散してほしいとのご挨拶を受けて、拙い感想書いてみました…Twitterではありませんが(^^;
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2か月に一度のお楽しみ、松戸演劇観賞会。本日の演し物はチエホフ作「桜の園」…天下の名作、らしいが期待感ゼロ。が、二次会でご近所新年会(今頃(^^;)が企画されてることもあり渋々参加。

10年この会に参加して初めて…途中退席する。休憩を挟んだ前半の半分を熟睡して過ごし、後半始まってすぐ耐えられなくなって席を立つ。

長州力並みに滑舌の悪い老優が、翻訳そのままの長々しい台詞を何分も…全然聞き取れない。何が起こってるか解らない。主演の栗原小巻さん、ばあちゃん声で長々と訳のわからん台詞…隣に座る家人が、私は寝なかったと威張っていたが、きっと直前まで昼寝していたに違いない。

表に出て、桜の園とはどんな話だったかとスマホで検索。没落した地主が土地を取り上げられる話だそうな。この前はイプセンだったし今日はチエホフ。ロシア革命に繋がる話だから選んだの、キョーサントー?

こんなの続くならやめるぞ。
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なんか久しぶりに関東に居るような気がする土曜日。朝からご無沙汰しっぱなしの客先を巡る…思い立った時でないとそのままご無沙汰してしまう。で、必死に松戸に帰り着き、松戸市民会館へ。二ヶ月に一度の演劇鑑賞会。今回はイプセンの名作「人形の家」を音楽劇にしたもの。

もう10年近くも通っていて、何観たのか記憶がぼやけてきているが、この俳優座さん、いつもとても☆☆☆してるような気がする。今回も当たり☆、この会の左巻きな性向に囚われず、原作の問題提起をきちんと表現していた。原作は…読んだかどうかも忘れて、問題提起はお芝居観終わってから気が付いたんだけどね。

舞台いっぱいのクリムトの絵。金と色しか見えてない登場人物が幸せを語る、凍えたような頽廃が終盤までこれでもかと続く。音楽劇にしたのは演出家の秀逸な発想。何より役者さんの歌の上手いこと!(但しメロディは昭和歌謡だった^^)今の感覚で見ると、なぜこの程度のことでノラが狼狽し、ヘルメルが激怒するのか解らない。原作に忠実に描いているのだから、当時はそうだったんだな。

ノラ、ヘルメル共達者な役者さんだったが、悪役のクロックスターを演じた方がジョニーデップみたいでえらくカッコ良かった。本日、いつものSご主人が所用で欠席だったが、代打でお越しになった方もとても満足しておられたご様子。毎回会員の減少を続ける本会(年齢層高すぎて、退会されたのか物故されたのかわからんが^^;;)に参加していただけないかな?…

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演劇鑑賞会、本日は三人吉三巴白浪以来の前進座公演。もう5年以上も前なんだな。

血なまぐさかった三人吉三と比べると、ちょっとコミカル。お富さん、って言うと切られるのは与三郎では?と、与話情浮世横櫛とはまったく別の話。与三郎、赤間源佐衛門、蝙蝠安、ってのは原作にも同じ役柄で登場するらしいが、原作よく知らないので比較のしようが無い。

いや、面白かったぁ!濡れ場あり、責め場あり、大立ち回りあり、との看板題目に偽りなし。即ちエロ・グロ・バイオレンスなのだな。どの時代でも大衆の求めるものは一緒ってこと。お富さんがはなから清純な乙女には見えなかったのと、イケメンのはずの与三郎がなんか寸足らず…役柄もろくでなしで、これでいいのかお富さん、な気になる。蝙蝠安の方が情け深いじゃん。

飽きずに通ってるとこんな当たりもあるもんですな、ヤミナベ演劇鑑賞会。
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松戸演劇鑑賞会、6月の演じ物は青年劇場「臨界幻想2011」。リベラルっつうか、左よりっつうかのこの集団にはど真ん中ストライクの反原発芝居。ただ、初演が30年前なので、フクシマにヒントを得て書かれたものではない。あまりにも現代の状況に沿うものになってるのは炯眼と言ってよいな。

病院で死んだ原発で働く若者、生来心臓に欠陥があり心筋梗塞による死と診断される。これを疑った家族、支援者たちが真相を探るうち、政府と日電(←東電か関電か…)とその下請けの会社、町立病院が結託して放射能死を隠蔽したことが判明してくる。線量の手帳はひとり100万円で偽造され、活動家は暴力団を雇って襲撃する。いざ事故が発生した時は地元に知らせず日電だけが避難する…直球だけの2時間の芝居…ひねり無さ過ぎてちょっと疲れる。が、電力会社がこれを名誉毀損と訴えないんだからホントなんだろな。

しかしこれを左寄りと評するのは作者の意図ではなさそう。電力会社の宴会の席で「インターナショナル」を合唱させている。真相を隠蔽したり経済的利益のために民衆の命を虫けら踏みつぶすように扱うのは「インターナショナル」歌う輩たちだと…確かに、フクシマの事故が人民中国で起こってたなら、町境を万里の長城で塞ぎ、皆殺しにしたあとなにも無かったことにするだろうからね。

望むらくは、この芝居を敦賀や玄海で演じてもらいたいものだ。
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2ヶ月に一回の松戸演劇観賞会。本日は加藤健一事務所の「Be My Baby」、仕事を切り上げ5時半に滑り込む。

お馴染みになった輸入物のドタバタコメディ…今回は当りでした。スコットランドの大地主の息子と若妻が主人公、と思いきや大地主の執事と若妻の叔母のカップルが主役であった。

次から次へと登場するヘンな脇役たち、老婆や牧師やウェイターや医師や看護婦や裁判官や弁護人や…と、最後の舞台挨拶には6人しか現れない。脇役の男女二人がそれぞれ8役9役をこなしていたのだ…スゴい。

筋立てネタバレは避けるが、そうなるだろうな、となった。お決まり、お約束だなぁ、と斜めに観てたのが、ラストに近くなった頃は結構爆笑してた。スコットランドやアメリカへの地域差別ネタや、下ネタギリギリのくすぐりも効果的。も一回観てもいいかなの☆☆☆でした。
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今月の演劇鑑賞会、文学座の大ネタ「女の一生」。劇がまさにその人生そのものだった杉村春子さんを脈々と引き継いでいたのだね。観たことは無いのになんか辛気くさそうだなー、どうしてこんなのばっかり選ぶかなぁ…と思いつつちょっと遅刻して入場。客席最上段で寝る気満々鑑賞する。

内容はこの会らしい反戦劇。日清戦争から太平洋戦争終戦まで、中国との関係を軸に話は展開する。「家」に縛られる女の一生、と二つのテーマのどちらをも描こうとしてる。「家」のテーマは今はもう時代劇でしかないか…ちと古臭い。中国とのことは主人公のセリフとネトウヨの落書きが妙に重なり面白い…落書きをそのまま政治信条にしてるチンピラ議員もいるくらいだしな。

同じく最上段に陣取った名物芝居おじさんの大イビキで寝ること叶わず。前から5列目で居眠りしまくったらしい家人は、森光子のでんぐり返りを見逃したのかもしれない…と。お芝居、違いまっせ!
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日曜日。ブロードウェイミュージカル「CHICAGO」を渋谷ヒカリエのシアターオーブにて鑑賞。場所も演じ物もいつもよりずっと上等、松戸演劇鑑賞会、この前お母さんと一緒ミュージカルだったもんな。

主演は「マッサン」のエリー役で好演したシャーロット・ケイト・フォックスさん。みゆきさん追っかけ組から回ってきたチケット。もはやみゆきさんとは何の関係もないけど、有難うございますKさん。・・・てな、みゆき組の延長線上のノリで出掛けた舞台だったが、やっぱ本場ブロードウェイは違いますな。めちゃめちゃ良かった♪

名だたる女優が演じてきたロキシー・ハート、シャロやんには荷が重いで~の評判も聞かないではなかったが、ミュージカルに造詣深くない私にとっては、歌、踊りとも素晴らしいの一言。1920~30年代の話なのかな、音楽も世相もとっても私好み。欲望と法律と金だけで構成されているアメリカ社会を生き生きと描いている。

シャロやんの相方の女優さん、席が遠くて解らなかったのだが、宝塚の日本人だったとか・・・あとで知りました。英語がネイティブで体躯も立派なので、本場の方と見間違えた。悪徳辣腕弁護士さんも殺される浮気相手の賢也もはまり役。大満足な観劇となりました。