貧困さん、いらっしゃ〜い

国民を可処分所得順に並べて、その中央値の半分に満たない層が何割居るか…が、貧困率と呼ばれる指標らしい。日本は2006年度で15.7%で先進三十ヵ国中メキシコ、トルコ、アメリカに次いで第四位だそうな。年々この比率が上がってることを格差社会の象徴として新聞が深刻そうに書いていた。

記事によると真ん中の数値が254万円で、貧困と認定される年収は127万円…確かに今の日本で月収10万円そこそこでは貧しいと言われても仕方がない。ヨーロッパでは10%が普通、北欧デンマークでは5%台で、格差の少ない平等な社会と讚美されている。

貧困問題が日本の喫緊の課題なのはよくわかるので、記事の方向性は正しいとは思うのだが、指標の意味だけ考えるとなんか変と感じる。真ん中、ってのが人の数の真ん中だとすると、国民の大半が100万程度の低所得で平準化しており、少数の特権階級が国の富を独占している社会の場合、貧困率がゼロてな結果も出るのではないかい?

と言うことは、この数字を下げるには、富裕層が更にどれだけ富裕になっても影響はなく、真ん中の層をかさ上げするのは逆効果と言うことになる。…私ゃよくわかってないようだ。

一億総中流、今は昔。どうあがいても這い上がれない層が階級として確立された今日この頃、招きもせんのに私の懐に近寄って来る貧困さん、いらっしゃ〜いとは歓迎したくありませんな。
by cegero116 | 2009-11-09 21:24 | 世情 | Comments(0)