東山魁夷展

東山魁夷展_e0001663_1634534.jpgぱつぱつに詰まったお仕事の為今週の日曜も出勤。正月以来休みなし・・・業績と出勤は無関係なり。で、ムスメがあと一週間で閉幕となる東山魁夷展を観に行くというので出勤前にお付合い、恵比寿は山種美術館へと出向く。

没後10年記念展だそうな。恵比寿から10分ほど歩く山種美術館へは初見参。さすが伝説の株屋の道楽、分厚い御影石の校倉風外壁はその品格を表して余りない。日本画蒐集がご趣味だったのだな。これまで縁が無く、てっきり兜町あたりにあると思い込んでた。

襖絵や屏風・掛け軸の日本画とは一線を画していて、油彩の風景画を見る思い。作品の殆どは静謐で秩序正しい自然が青く描かれている。
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静かな青ばかり多い中で、この「満ち来る潮」↑だけは波音が聞こえてくるような激しい動きを持つ作品。思わず「おお!」と声を上げるほどでかかった。この作品の習作・スケッチ・下絵が数多く展示されてるのはとても興味深く親切。

作品も人となりもよく知らないのに、何となく「画壇の怖ろしい大重鎮」と思い込んでしまっていたのは、「魁夷」の名によるのだな、きっと。「巨魁」のに「攘夷」「夷狄」の、読みは「怪異」なもんだから、海原雄山のようなボスキャラを想像するのはしょうがないのだ。

ボスキャラには違いないのだろうけど、美しく静かなボスでした。たまには日本画もいいね。
by cegero116 | 2010-01-24 16:03 | Art | Comments(0)