とける、とろける

とける、とろける_e0001663_1039954.jpg唯川恵さんの文庫短編集。タイトルから想像できるようにエロ満載…中年女性が、まだ見ぬ極上の悦楽を羨む妄想の世界。小説実話(?)あたりに載る読み切り官能ロマンは黄昏流星群+自虐の詩。唯川さんにしてはいささか物足りない。

余談だが、タイトルの語呂合わせを先に思いついたのではないかな?そういうのは好きだ。「とける、とどける」だと、道に迷ったクール宅急便だよな…なんてね。

ますます余談。昔読んだ「か、かた、かたち」って本を思い出す。とても偉い建築家が書いてて面白くなかったことしか覚えてないが、タイトルだけ覚えてた。三語でまとめるとすると本作は「とる、とける、とろける」かな…と。

「か、かた〜」の「1、2、3」に比べると「2、3、4」の方がやや調子が良い。更に「3、4、5」にすると抜群にアップする…のは単に七五調に近くなるからか。

「とける、とろける、とろ焼ける」とか、
「かたち、かたみち、かたておち」とかね。
「かたち、かたみち、かたくちいわし」の独々逸調も捨て難い。

本の感想ではないな。
by cegero116 | 2011-02-12 10:39 | 本の虫 | Comments(0)