東電OLとエレーン

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昨日の夕刊。もう14年前にもなる。「東電OL殺人事件」として、世間を震撼させた・・・と言うより、世間の好奇の目を喜ばせた事件の容疑者-最高裁で無期懲役が確定し服役しているネパール人男性の無実を証明するかもしれないDNA鑑定の結果が出たことが報じられている。

その背景、状況、真相を巡って色々な切り口がある事件であった。んで、そのいずれもが現在に至るまでそのまま温存され、まさに今、腐臭を放って噴出しているものばかり。

・OLとは呼ばれるが慶応卒の総合職で、将来を嘱望されるキャリアウーマンが、夜になると円山町の立ちんぼに身を堕とすに至った心の闇。
・社内でのエリートたちの生態と、社員が殺されるや「東電」の二文字を消すべく隠蔽工作に走った企業体質。
・逮捕当初より終始無実を叫びながら、状況証拠だけで強引に起訴され、有罪判決を受けて獄に繋がれている不法滞在外国人の問題。
・ひとたび犯罪被害者になるや、家族も含めてその名誉もプライバシーもズタズタに踏みにじって嘲笑うマスコミの問題。

今般、確定判決を受けてなお、冤罪を訴え再審請求を続けているネパール人青年の願い通じて、別人のDNAが鑑定結果として示され、かすかな希望の灯が見えてきた。いくら14年前とはいえ、DNA鑑定やっていないわけはなく、不都合な証拠は隠滅してしまう検察の体質・・・極めてUp to dateな問題が改めて出てきただけだね。

佐野真一氏のノンフィクション、桐野夏生氏の小説「グロテスク」などが有名なようだが、どちらも未読。かわりにこの曲を思い出さざるを得ない。場所も時代も被害者のプロフィルも全く違うかもしれないが、心の闇を胸に刻むのにこれ以上のものはない・・・と信じる。初期も中期も後期も、ロックもフォークもバラードも、なにもかも入れて私のみゆき族ベスト1.





by cegero116 | 2011-07-22 12:48 | みゆき族 | Comments(0)