第18回白秋会⑨黄八丈めゆ工房

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旅の最後。結構時間もて余して同じ道を行ったり来たり。護神なる交差点、20回くらい通ったかも。と、ここがこの会独特の力「偶然力」の発揮どころ。なんにも考えず看板に釣られ「黄八丈めゆ工房」へ。ゆめ、ではなく、めゆ。しかも黄八丈について誰も知識なし。Y田君など「喜八城とはどんな城?」てなくらい。

これが名誉都民の称号と、江戸時代からの歴史誇る黄八丈の製作工房。しかも当主の山下誉氏がとても親切に染めの工程、織り技術発展の歴史から、ひいては島抜けした流人のその後まで、懇切丁寧に解説してくださった。名誉都民、暇そうだった。

時代劇の同心が黄八丈の帯を締めているが、決してまっ黄色のものは用いなかった。基本色は三色で、地は泥染の黒か赤…思わぬところで賢くなる。小さなスカーフで最低5000円。これを反物にして着物になったら一体いくらになるのか…とてもお土産には適さないな。

山下誉当主の弁舌、いよいよ滑らか、訪欧時の飛行機でなでしこの佐々木監督と隣席となり、澤穂希選手とほまれつながりでサインを貰った…などと話が俗っぽく傾いた時点で、丁重に謝辞を述べて工房を辞す。実に貴重な体験だった…たぶん。
by cegero116 | 2011-10-31 22:33 | 旅の手帖 | Comments(0)