隆の里とフレージャー

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スポーツ界に訃報が二つ。横綱らしい横綱とチャンピオンらしいチャンピオンがこの世を去った。

元横綱の隆の里・鳴門親方は、病気と戦い苦労して登り詰めたことから「おしん横綱」などと書いてる記事もあったが、そんな流行りもんの仇名は大嫌い。同門同郷の若三杉と比べて派手さに欠けるも、端正で重厚な取り口が好きだった。北の湖、麒麟児らの花のニッパチとほぼ同世代、即ち私と同世代。阿佐ヶ谷を出て松戸に部屋を構えてくれたことで、一層のご贔屓となる。

バリバリガチンコの指導を貫いたのは、稀勢の里の面構えからも明らか…弟子に八百長無縁の本物の注射射ったり角材でぶん殴ったり、時の人ではあった。ちょっと訃報がタイムリー過ぎて不可解な気もするが、ご冥福をお祈りするしかない。
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もう一報。こちらは更にノスタルジー。ジョー・フレージャー氏の死去。少し上の世代の方なのだが、私がボクシングを一番熱心に見ていた時代。海外の世界戦がヘビー級に限ってTV放映されるようになった頃、モハメド・アリとの二度にわたる死闘、ジョージ・フォアマンに食った戦慄のKO劇…なんか負けたときの印象の強い選手だ。

愚直にタフに突進するスタイルは蒸気機関車-スモーキン・ジョーの仇名そのもの。いつも葉巻くわえてたのはスモーキンのイメージ戦略だったのだな、きっと。アリとジョーの掛け合いを思い出すと、なんか欽ちゃんと二郎さんに見えてきた…突出した異才がぶつかることで二倍が四倍もの作品となる…涙の弔辞を読むのはきっとアリさんであろう。合掌。
by cegero116 | 2011-11-09 07:18 | Sports | Comments(0)