預言者ムハンマド

先日アラビアンナイトを観たから、というのではなく、もう2週間以上も持ち歩き、えらい苦労をして読了した本。いや、しんどかった。

預言者ムハンマド_e0001663_21414785.jpgかなりの世界史横好きと自認しているのだが、イスラム方面は空洞。ビザンツ帝国や、オスマントルコは、ヨーロッパと絡むこともあり、時々出会うのに、その原典たるムハンマドとイスラム帝国の出自物語について全くの無知。今日の世界情勢を読み解くのに、イスラムなしでできるわけはない。これは本格的イスラム入門書を読まねば・・・は、多分挫折するに違いないと思い、高校世界史程度であろうと、本書購入。が、それでも読み進むのが苦痛であった。

著者は日本では大変珍しいムスリム。よって、歴史書の体裁ではなく、教徒として教義の成り立ち故事を、門外漢にもわかりやすく記述してあり、文章が難解で苦労したわけではない。



世界3大宗教、キリスト教に注ぐ11億人の信者を持つ巨大宗教。また、我がゆるゆる仏教と違い、信者の教義に対する思い入れまことに深し。これまで知る限りでは、この教えのどこにそんな力があるのか全く不明。この本で少しでも手掛かりが・・・ダメだったね。

神はアッラーのみ。唯一絶対の神。・・・それはいい。キリスト教もそうだったよな。ただ、これを思いついたムハンマドさんの人生。この本を読む限りでは、権力拡大のため、近所の敵対者と戦争してただけの人生じゃん。戦国武将の物語読んでる感じ。それも、親戚・姻戚同士の内輪揉め、跡目争いの延長線で、人が死んでも全部金で済ませよる。ヨメを12人貰っといて、多すぎたからこれからは4人までにしよう、とか、闘ってる最中にお祈りを始めて、射殺された兵士を称えたりする。

うぅ~、わからん。あれだけ栄華を誇ったイスラム文化が、現代に至る中で、どんな文学を、どんな美術を、どんな文明技術を創り出したかと考えるに、やっぱり一日5回も礼拝してちゃ時間無くなるからだろな、と、暗殺命令出されそうなこと考えてる私に、納得できる箇所は無かった。・・・すぐ暗殺・テロと結び付けられるのは、西欧キリスト教文化策謀である、とは書いてあったがね。五十嵐さん殺されたし、説得力無いな。

八百万はおろか、森羅万象いわしの頭にまで神が宿る日本神道。多神教を敵と見做すイスラムからは、とんでもない無明の徒に見えるのだろうが、キリストの徒よりは好かれてるみたい・・・?

今日の書き込みは、ホンマに何にも知らないから書いてるのだよ。狙わないでね^^。
by cegero116 | 2007-09-18 22:12 | 本の虫 | Comments(0)