カテゴリ:芝居見物( 72 )

e0001663_11483045.jpg
日曜日。新宿紀伊国屋ホールにて井上ひさし脚本「マンザナ、わが町」の舞台を観賞する。いつもながらチケットとってくださったM師匠のお誘い。

ネタバレ
e0001663_23092515.jpg
日曜日。ずいぶん前にM師匠にチケット取って頂いてた永井愛作品「ザ・空気ver.2」観賞に池袋東京芸術劇場へ出向く。師匠のおかげで、国立劇場とか芸術劇場とか、グレードが上がっておるぞ、我が芝居見物。前回「夢の裂け目」と異なり、たった今の世情を描いたもの…当然左向き。

ネタバレ
e0001663_22494934.jpg
京都から舞い戻り、新宿初台の新国立劇場へ。今夜は井上ひさしの東京裁判三部作の第一巻「夢の裂け目」。M師匠、いつもながら有難うございます。小劇場とは言えさすが新国立、プロセニアムには彫刻が施され、天井桟敷みたいな席もあってヨーロッパで観劇してる気分。
e0001663_19373285.jpg


ネタバレ
e0001663_17034505.jpg
M師匠のお供、下北沢スズナリ劇場で観賞した中島淳彦作品「妄想先生」…感動の薄れないうちに書くべきなのに、観てからずいぶん日が経ってしまった。師匠イチオシだけあって、なんとも素晴らしい演劇体験をさせていただいたのに…。

女子高生から老婆まで、世代をまんべんなくまたいだ女優だけのお芝居。主役は結婚しないまま五十路を迎えた国語の教師。卒業式の式辞原稿を作りながら過去を遡り妄想に耽る。自らが女子高生だった頃の仲間たちとの思い出、今はもう亡き恩師とのエピソード…妄想と現実のやりきれない教育現場がクロスオーバー。

ボケてしまって学校内を徘徊する母親、暴力事件で免職となる同僚教師の切れっぷり。学校の体面を守るために生徒を傷付け教師をスポイルしてゆく教頭。非行(?)を働く生徒とこれを付け狙うレズビアンらしき体育教師…どのキャラクターも一癖二癖ある設定、これを見事に一つづつ回収してゆく。時折挟まれるミュージカルっぽいシーンは心の中で大拍手…役者が鍛えられてる!

ちょっと間が空いて思い出せないことも多いのだが、やっぱりお芝居は五目釣りではなく、先達の導きで見るべきなのかなぁ、と。素人が☆つけるのも失礼なのだが、☆☆☆☆☆の舞台でした。
e0001663_12505120.jpg
三連休の中日。観劇の師匠Mさんに手配していただき、渋谷シアターコクーンにて井上ひさし原作、蜷川幸雄演出、劇団こまつ座の舞台「ムサシ」を観賞する。松戸演劇観賞会と比べ、演目も役者もシートもえらい違い…前から5番目、役者が下りてくる花道みたいな特等席はさすが業界枠(^^)…かな?



ネタバレ
e0001663_09220945.jpg
日曜日、みゆき仲間の息吹肇氏脚本・演出になるお芝居「エーテル・コード」を観賞する。お供頂いたのは観劇のプロ…つうか現役の業界人M女史。小屋は中野の小劇場MOMO、「初めて行くと絶対迷うので案内してあげる」…と、最初からめちゃ頼りになります、Mさん。ワタクシ、観劇の素人につき、相変わらず勝手な感想書きます…千穐楽終わってるのでネタバレしていいことにします。

肇氏のお芝居、これで3回目。最初から観てるわけではないが、この3回でずいぶんテイストが変わってきてる。ゴーストものではあるが、いわば反戦劇だった「Fairly Melody」→ゴーストがスピリチュアルな方向に舵を切ったと見せて実は謎解き推理劇だった「Echo Chamber」→今回、前回の続編なのかなと思ったキャラ設定とお話の流れ…階段ひとつ登ったかな?降りたかな?の印象であった。

母親が経営する売れないアクセサリーの店を手伝っている主人公のミズキ…友人の勧めで霊能者の元へ出向き、アクセサリーにパワーを注入する方法を伝授してもらう。実はその霊能者は主人公と「ツインソウル」…パワーを共有する双子のような存在だった…サブストーリー(?)の登場人物JK3人娘も登場し、それぞれの恋愛を成就させるためにパワーのこもったストーンを主人公の店で購入する…それぞれに黒い思惑あり…パワーストーンの力で人気爆発したお店は石を大量に注文することになるのだが、ここにヒールの霊能者が現れ、負のエネルギーを石に注入する、実はツインソウルではなくトリプルソウル…いろんな事情があったと思うが、登場しない人物が自殺して彼岸から此岸へ語りかける。

途中の展開を端折って申し訳ないが、どこかでもつれた糸がほぐれ、謎が解かれるのでは?「エーテル」の名を冠してるのはまがい物を暗示しているのでは…との三文推理小説組の予想を裏切り、結末はかめはめ波対決でどーん…そういう事象があることが前提の脚本だったのね。リーマン幾何学みたいなものか幸福の科学みたいなものか。途中に不義の子と子捨てと虐待体験が入ってくるのは前作の余韻を残してのこと?

前作、前々作に比べ、説明過多は少し解消してる…かな。観客をもっと信用しよう、とはMさんの感想。幕の切れ目のギャグは滑ってるぞ、はワタクシの感想。三谷さんのスラップスティックと似て非なるものではあるが、お話がてんこ盛り…近所コウ立たず、ではないがエピソードと登場人物は半分くらいに絞ってもいいかな。前回は特別公演…夜会工場みたいなもので、今回が夜会の本公演…詰め込んだようですね。

JK3人は恋する思いが軽すぎて存在感希薄。ヒール役のトリプルソウルさんは劇中での存在意義がよくわからなかったが、一番キャラが立っておられた…次回期待。お店のお母さんは…プロの脇役さん、かな。上手でした。前回も霊能力者として登場していた小池都知事風不倫の母、スタイリストさんのいたずらか正味なのか、爆乳がとても印象的でした。いやなに、隣で一緒に観ていたMセンセも負けてませんって。

お門違いな感想とは思います…なんでも言っていいって書いてあったから蒙御免。いつもより短期間でこの濃いお芝居を創られた肇センセと役者の皆様には感動いたしました。お疲れ様でした。#エーテルコード

e0001663_12544169.jpg
初の能楽堂…つか、能の観賞も初めて…だったかな?思い出せないので行ってないのだろう。家人が新聞広告で¥3,200-、安いっ!とチケット購入したもの…松戸市民会館の演劇観賞会でも一回4,000円。建物見られるだけでもいいな…でも寝るんじゃないかなぁ、寝るに違いないなぁ、と心配しつつ午後6時に入場。冷たいお弁当(別途料金)が付いてた。

インテリアはカチカチの書院…国立だもんな、能楽堂だもんな。確かにここに入るだけでも入場料の価値はある。演目は狂言「因幡堂」から…神様の前で「妻はならずもので大酒飲みなので離縁した、新しい女を授けてくれ」と願をかける男。そこへ衣を被った女登場。早速ご利益があったとナンパする男。差し出される酒を次から次へ飲み干す女…衣を剥いだら女は妻だった。いや口惜しい~…と解りやすい20分のショートショート。で、すぐに20分の休憩。さすがにこんな古典のことを書いて「ネタバレ」と怒られることはないよね。

本編は「景清」。源平合戦の折り、平家に加担して日向に流された景清を訪ねて、遊女に産ませた娘と従者が鎌倉から旅をする…辿り着いた先で粗末な藁葺の小屋に住む盲目の乞食に出会い、父の消息を尋ねるも「知らない」と。解ります、その乞食こそ父景清です。この辺りで隣から静かな寝息→いびきに変わる頃突っ突いて起こす。

真実を知ってよよと泣き崩れる娘。引き返して父娘感度の対面…何か思い出話をとの娘の頼み。母との思い出でも語るかと思いきや、身振り手振りを交えての源平屋島合戦の様子を語る景清。「相手の首根っこ捕まえたら、振り払って逃げおって、強い手だなぁいや、お主の首が強いんじゃ、がはは」と…は、と気がつくと娘「帰ります」と。誇った過去の栄華と落ちぶれ果てた現在の対比にもののあはれがあるらしい。

楽隊、コーラス隊の皆様は多分人間国宝とかの偉い人達。本物に触れることは大事なことです。何百年もこの文化を守り育ててきたことは我が国の誇りですな←なんかとってつけ感あり。
e0001663_12544329.jpg
撮影禁止の能舞台、こんなアングルで見てました…思い出に、はねた後こっそり撮ってみました…だめだったらごめんなさい。

e0001663_22114883.jpg
松戸演劇観賞会10月公演、トム・プロジェクト「萩咲く頃」、二ヶ月に一度のお楽しみ。音無美紀子さん、大和田獏さん出演とはちょっと張り込みましたな、観賞会さん。


ネタバレ
日曜日。南阿佐ヶ谷シアターシャインにて、みゆき仲間息吹肇氏演出のFBI公演「エコーチェンバー、もうひとつの事実、不都合な真実」を観賞する。同行は同じ仲間のMさんとUちゃん。Mさんは言わばプロ、Uちゃんは言わばど素人(^^;…かく言う私だって素人、みな人生は~素人につき~♪

今回は番外公演につき、やりたいことやってみたとはじめ先生…たしかに前回の本公演「Fairly Melody」とはテイストが違う。見たくないものを直視し、受け止め真正面から立ち向かわないと真実は見えてこないのだ…と解説にあった通り、見たくないものはたくさん盛り込まれていた。SNSによる匿名の中傷、根拠を持たないFake News(←トランプのせいで「真っ当な報道」の意だと思ってる方が多そう。)、拡散、炎上、勘違いの正義感それを真に受けた仲間たちの仲違い…実際にあった地下アイドル傷害事件から想起されたのだろうが、今回の筆先は権力、社会制度へではなく、人が内面に持つ醜さへ向けたようですな、センセ。

感想はどんどん書いてください、拡散します…とパンフにあったので、【ネタバレ注意】のMOREなし書きで良いのかな?…仕込みは地下アイドルとして活躍中の女の子が実は別人のなりすましだったとネットでの噂から。高坂えりかは実は二宮美夢で、二宮美夢こそが本物の高坂えりかなのだ…と。ずっと応援していたファンなら、そこに居る子がアイドルなのであって実は…つったって名前が違った、程度のことで怒りが向かうはずないんじゃね?幼いころから赤い色の名前を「Green」と教われば、「私はGreenの果物が好きです。」と熟れたトマトを指し示すのと一緒、かな?

これはちょいとした仕掛け、かくも些細なくだらないこと一つで、ネットは加熱するのだよ。事象の重要性、真偽の度合い、なんにも関係ない世界なのだよ。と、その世界の破壊力は認めながら、思いっ切りの侮蔑を投げてるんじゃないかと愚考してみた…センセ、このあともそうだけど、勝手なこと書いて怒んないでね(^^;)

出生の秘密がこんがらがり、誰の父が誰で誰の母が誰で誰が誰に何したのかよくわからなくなる。鍵を握ってると見える小池都知事みたいな微笑みの教祖様、と不倫相手の弁護士。この典型的な俗物の描き方でこの手の集団に対する黒い侮蔑がまた見える。ステレオタイプな手かざしに盲目的に従う娘たち…ネットに踊る奴と一緒やん、て。終盤に唐突に見せた中年同士のディープキスシーン…ひょっとしてこちらへも侮蔑の眼差し?…いやいや考え過ぎ。

生みの親に捨てられ、継父、継母に虐待されるメイさんの役者さん、演技もキャラもとてもハマってました、可哀想さ全開。意味のない妄想で刃傷沙汰起こすインパルス堤下似の兄ちゃん、こちらもハマりすぎ、馬鹿さ全開…お二人とも、こんな役ばっかり来たら嫌だよね^^;…最後に真実のブロガー、然してその実態は捜査一課の刑事、が出てきたときは、途中の伏線を見落としていたのかちょっと意外だったな。全編通して初めて、たったひとつのリアルな出来事が明らかになる。ネットの祭りと同一軸上ではないですよね。

しかし、猛稽古の賜物か、15人の役者さん、トチリも噛みも殆ど無く見事な演技。センセ、この前も思ったけど、台詞長ーい。この台本ではミッキーカーチスさんも五月みどりさんもキャスティング出来ませんぞ^^。またスタッフの欄にはあと15人ほどのお名前。商業施設設計の商売柄、席数×公演数×単価/関係者数、の計算などしてしまい、お芝居とは大変な事業なのだなぁと、センセへの敬意がいや優ったのでありました。次は1月公演とか、またお邪魔させていただきますね。
e0001663_09475788.jpg
ところで、何か書いたら末尾にこれを、と…これで良いのですかな?(素人です)

#エコーチェンバー


e0001663_18511062.jpg
本日の演劇観賞会、劇団1980公演「謎解き、河内十人斬り」…時々やってくる時代モノ、さて今回はどんな変化球なのか?と、市民会館のロビー、受付前に浴衣のお姉さんが三味線弾いて「えんやこらせ~どっこいせ~」と盛り上げてる。ミュージカルなのね(^o^)

博奕の金と寝取り寝取られの色恋沙汰から、二人組の男が10人を殺して山へ逃げ込み、大捕物の末に自殺した、との実話に基づく河内音頭の定番、に新解釈を加えたミステリー仕立てのミュージカル…って言うのかなぁ、出だしからそりゃ賑やかな河内音頭で、一同踊る踊る。

舞台は現代の河内らしい。町内会のアホのおっさん、アホの爺さん、アホの兄ちゃん、アホの姉ちゃんが、河内十人斬りには納得いかんとこがある。その謎を解いて本にしたら一儲けできるぞ、と。この辺の話を書くのにアホは欠かせません…特にお姉ちゃんは。

河内音頭そのものが大衆の下世話な話題や世の中へのおちょくりで無理矢理にでも笑わせる芸能、なのだな。とにかく笑いっぱなし。おっさん、姉ちゃんが犯人になり被害者になり入れ替わり立ち替わり当時を再現する。舞台の上で平気で着替えよるし、カツラかぶりよるしペットボトルでお茶飲んだりしてる。明治の話をエレキギターで語っとる。

これだけ凶悪な犯人が、なぜ歌では男の中の男と囃されるのか?から、戦争を始めようとするお国に対する村ぐるみの百姓一揆だった、の謎解き部分はちとしつこい。歌と踊りだけで十分見せてくれる。

しばらくぶりの☆☆☆…この劇団、また見てみたいなぁ。